この文書は初めて海外に行く方に向けた、いろいろと楽しむためのチュートリアルである。

海外に行く準備

航空券

旅程を決めたら航空券をGETしよう。様々な行き方があるが生協などに相談して安めの航空券を予約してもらうのがオススメ。しかし、航空会社のWebサイトで予約する場合6000円程度の予約手数料は取られない。予約の際、氏名(日本語・アルファベット)をしっかり確認しておこう。パスポートと1文字でも違えば日本を発つ時点でチェックインや出国ができず、旅そのものが一切できなくなる。

航空券を予約する際、だいたいの場合で座席の指定も行える。乗る航空機のシート配列はネットで検索すれば入手できる。混雑具合にもよるが3人席、4人席の真ん中は埋まらない傾向にある。また、一番後ろの席や非常口の前の席は後ろの人がいないので気にせずリクライニングできるのでおすすめだ。

ホテル

じゃらん海外・Expedia・Booking.com・hotels.com・Agoda.comなどがある。それぞれ安いプランも吟味しておきたいところだが、複数人で旅をする場合は宿泊する部屋がツインなのか、大きめのサイズ(King・Queen)のベッドが1つなのかしっかり確認しておこう。他の人の振動が伝わってくるのはなかなか耐え難いものである。

また、BBという表示のようにBed & Breakfast というように朝食付きのプランもある。大概、朝食を食べに外出するのは面倒で、お店が開いていないことも多いのでホテルで済ませておきたい。朝食は以下のような種類がある。

コンチネンタルブレックファスト
温かい食べ物は提供されない。ハムやチーズ、パン、ゆで卵、コーヒーや紅茶のセットメニュー。
アメリカンブレックファスト
上記のコンチネンタルブレックファストにスクランブルエッグ・ソーセージ・ベーコンなどの料理が追加されたセットメニュー。
ビュッフェ
大きなホテル以外にもビュッフェ形式は採用されており、コンチネンタルやアメリカンのビュッフェが多い。ホテルにもよるが基本的には毎日同じメニューである。眺めの滞在だと飽きることもしばしば。

旅券(パスポート)・査証(ビザ)

海外に行く際はパスポートが必要になる。これは海外で自分の身分を証明するための唯一の文書である。海外旅行を予約する前に申請と受給を済ませておこう。すでに持っている人もパスポートの残存日数の確認が必要になる。

また、国によって査証(ビザ)が必要で、日本の各国大使館での申請が必要になる。パスポートの残存日数などの確認が欠かせない。

また、アメリカ合衆国では入国及び乗換による通過でもESTAというWeb上で行う電子申請が必要となる。事前の確認・準備は怠るべからず。

荷物

機内に持ち込む手荷物と航空会社に預ける手荷物(受託手荷物)の2種類がある。ノートパソコンやタブレットなどの精密機器は機内持ち込み、着替えや刃物や飲み物などは受託手荷物に入れるといったルールが国際的に明文化されている。また、LCC を除く航空会社では一般的に23kg以内かつ3辺の長さの和が158cm以内であれば無料で2つ(航空会社による)荷物を預ける事ができる。詳細はEチケットに記載されているので確認しておこう。場合によるが許容量を超えると追加料金が必要になることがある。預けるスーツケースの鍵は TSA ロックが良い。また、途中で鍵が壊れた場合やうまく閉まっていなかったことを考え、スーツケースをベルトで留めておこう。

荷造りのルールとコツ

以下に国際線での荷物のルールなどを説明する。あくまで持ち物リストではないことに注意されたい。

機内持ち込み手荷物に入れる
メガネ・目薬・化粧品(液体は100ml以内、条件付き)・マスク・アイマスク・耳栓・イヤフォン・スリッパ・精密機器(PC・タブレット・デジカメ・モバイルバッテリー)・ガイドブック・機内でスウェットに着替える・ボールペン・充電器
受託手荷物に入れる
2Lの水・数日分の着替え・下着・圧縮袋・ツールナイフ・スポーツ道具
絶対に機内に持ち込まない
ハサミ・カッター・ナイフ・凶器の形をしたジョーク品
絶対ダメ
燃料・火薬類・凶器になるもの・凶器として威嚇できるもの・日本または渡航先の国で禁止されているもの

以上は無駄にいろいろと記述しています。なお、喫煙者のライターはガス式か吸収剤入りオイル式の1つを機内持ち込みとして許されるがガス式のライターがよい。ZIPPOなどの吸収剤付きオイル式は機内では1気圧を切るため揮発が早く、ライターオイルは一切持っていけないので不便である。

海外でのワインをホテルで楽しむ際、コルクを抜くのにツールナイフが大活躍する。個人的にはVictorinoxがオススメ。

最近では、機内で充電用のUSBやコンセントが座席に用意されている場合がある。特にヨーロッパ行きなどの長距離便ではモバイル機器の充電は欠かせない。コンセントが付いているかどうかは航空会社のWebから確認できる。可能な場合はケーブルを預けてしまわないようにしよう。
海外のコンセントの形状は日本とは異なり(A, B, C, D, BF, SE, Oなど)、電圧も異なる(日本では100V、海外では250Vなど)。モバイル機器などはコンセントの形状を変える変換プラグを装着するだけで良い場合が多いが、ドライヤーなどの機器は対応していない事が多い。100V機器を使用する場合は使用する電流(A)にあった変圧器が必要になる。なお、変換プラグは百均でも手に入る。渡航先のコンセントに合わせて変形できる全世界対応の変換プラグもある。

日本と違い、水道水が飲める国は多くない。硬水・軟水の好みやスーパーマーケットの開いている時間に到着できるかにもよるが2Lの水を荷物に余裕があれば持っていくのをおすすめする。また、スーパーでは青キャップの炭酸入り、ピンクキャップの炭酸なし、緑キャップの微炭酸がある。水よりもビールのほうが安いことも。

海外では水の硬度の違いや、石鹸の強さなどで髪がゴワゴワしたり肌が荒れる場合がある。複数人で行く場合は日本からシャンプー・洗顔・ボディーソープを持っていくのも手である。

受託手荷物を預けないように手荷物をうまくまとめられれば、到着した際に荷物を引き取る時間が短縮されるが国際線ではあまり見かけない。いくら圧縮するとはいえ、荷物を少なくするために現地で洗濯するのも手だ。個包装になっている洗濯洗剤を持って行きホテルのバスタブで洗濯するのもよい。

国際線の手荷物検査で液体はダメ

国際線の手荷物検査では全世界的に、100ml(g)を超える容器に入ったあらゆる液体物は、航空機内への持ち込みが禁止されている。化粧品などの100ml(g)以下の容器に入った液体物は容量1リットル以下のジッパーの付いた再封可能な透明プラスチック製袋に、余裕を持って入れること。
※ プリンだろうがシャンプーだろうが歯磨き粉だろうが液体物としてみなされるので、基本的には受託手荷物に入れましょう。検査後に免税店などで購入した飲み物などは持ち込めますが、乗り換え時に再び検査がある場合がほとんどなのでお土産にワインなどを買う方は気をつけましょう。

お金とカード

両替所

滞在日数にもよるが1〜5万円分の現金を両替して持っていくことが多い。(基本はクレジットカード決済)両替所は日本では取り扱いのある銀行や空港内の両替所、ターミナル駅にあるTravelex、金券ショップなどがあり、海外ではホテルのサービスとして、デパートのテナントなどがある。一般的には交換レートは海外では割高で、日本で変えていくほうがよい(経済国では)。東南アジア圏では現地での両替の方が安いとか。基本的には次項目で述べる海外キャッシングサービスであったり、クレジットカードの方がレートが良い。日本では「小額紙幣にしますか」と聞いてくれることも多いので、是非そうしてもらおう。海外では50ユーロ札など高額な紙幣では扱ってくれなかったり、すごく疑い深く対応される。

一般的に、帰国後に余った外貨は紙幣しか両替してくれない。小銭は頑張って使い切るか、ホテルの清掃員にチップとして枕元に置くこともよく知られているがその国の文化に合わせよう。

現地でのキャッシング

クレジットカードのキャッシング枠があり、海外キャッシュサービスに対応したカード(VISA, PLUS, Cirrusなど)であれば海外の銀行窓口やATMで現地通貨をキャッシングできる。例によってATMから出る紙幣は高額紙幣だったりする。事前に海外キャッシング枠を申請することで審査後使用可能。

クレジットカードを使う

ホテルでのチェックイン時に必要になることも多い。不足の事態に備えて1枚は持っておきたいところ。カードブランドはVISA, MasterCard, American Express(AMEX), JCBなどが有名だが、VISAが強い。カード盗難時などに備えて、盗難時の連絡先は控えるかネットで確認しておこう。こちらも事前に申請することで、増枠や一時増枠が可能。与信審査有り。

インターネット回線

ホテルでのWi-Fiが有料だったり、ネット回線が無かったり、観光中に調べ物をしたりでインターネットが必要になる。携帯電話の海外ローミングは非常に高額であり、手が出しづらい。海外で使えるPocket Wi-Fiのレンタルを申し込んでおこう。1日2千円以下で様々なプランや割引などがある。複数人で旅行に行く際は割り勘すればかなり安く環境を得られる。しかし、通信容量超過で途中で接続を絶たれるプランもあるので確認しておこう。 また、ホテルにLAN回線のみ用意されている場合もある。その場合LANをWi-Fiに変換するアクセスポイントを持って行くと幸せになれるのではないだろうか。